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MAPテスト結果はどう見る?RITスコア・成長度・パーセンタイルを徹底解説

  • 執筆者の写真: egcisjp
    egcisjp
  • 47 分前
  • 読了時間: 7分

お子さまがMAP Growthテストを受けた後、保護者の皆さまの多くが最初に手にするのが「Student Progress Report」や「Family Report」です。しかし、その中身は数字や専門用語が多く、戸惑ってしまう方も少なくありません。本記事では、MAPレポートの基本構成から、RITスコア・パーセンタイル・成長指標(Growth)といった重要な指標の見方を、図や具体例を交えながら丁寧に解説します。



MAP テストとは?

MAP(Measures of Academic Progress)テストは、米NWEAが提供するアダプティブ型学力テストで、受験生の学年に関係なく、現在の学力レベルや成長度を可視化できるのが特徴です。Kindergarten〜高校生まで対応し、英語・数学・理科などで実施されます。スコアにはRITスケール・スコアが使われます。


関連記事:

RITスコアとは

RIT(Rasch Unit)スコアとは、MAPテストで使われる独自のスコア体系で、お子さまの「今の学力レベル」を表す数値です。一般的なテストのように「何点満点中何点」といった方式ではなく、スコアの上下=難易度の変化を意味します。


特徴まとめ:

  • 学年に依存しない:RIT は学年とは関係なく、知識やスキルの難易度を数値化するものです。

  • 対等比較が可能:たとえば「RIT 170」の子どもが幼稚園生でも、小1でも、小2でも、「同じ難易度の問題を 50%程度正解できる力がある」と評価されます。

  • 縦の成長が見える:同じスケールで測るため、年を追ってのスコア上昇が「どれだけ学力が伸びたか」を明確に示します。

保護者向けMAPレポートの種類

MAPテストの結果レポートには、保護者向け・学校向けなどいくつかの種類があります。保護者が受け取る代表的なレポートは以下の2つです:

レポート名

内容の特徴

対象

Student Progress Report

学期ごとのスコア変化、成長、パーセンタイルを時系列で表示。全期間のRITスコアが見られる

保護者・教師向け

Family Report

最新のテスト結果を視覚的に表示。RITスコア、パーセンタイル、成長度がシンプルにまとめられている

主に保護者向け

※ 学校側にはより詳細なインストラクター向けレポートが配布されている場合もあります。

Student Progress Reportの見方

このレポートは、複数回のMAPテスト結果を時系列で確認できる「縦比較」用レポートです。

主な構成と読み方

  1. Student RIT:お子様が各テストで獲得したRITスコアです。RIT(Rasch Unit)スコアは、問題の難易度と正答率に基づいて算出され、学年に関係なく現在の学習レベルを示します。

  2. District Grade Level Mean RIT:同じ学区・同学年の生徒が同時期に受験した際の平均RITスコア。学区のテスト期間が終了していない場合は表示されません。

  3. Norm Grade Level Mean RIT:最新のNWEAノームスタディに基づいた全国平均スコア。同じ学年・同時期の全国平均と比較できます。該当学年や科目にノームがない場合は表示されません。

  4. Student RIT Projection:比較期間の初回スコアと全国平均の成長値をもとに、次回テストで予測されるスコアです。

  5. Goals Performance:テスト内の各スキル領域に対して、以下のパーセンタイルに応じた評価が表示されます:

    1. Low:21未満

    2. LoAvg:21〜40

    3. Avg:41〜60

    4. HiAvg:61〜80

    5. High:81以上 

※正確なスコアが計算できなかった場合は*(アスタリスク)が表示されます。

  1. Lexile® Range:リーディングテストを受けた場合に表示される読解力の推定値です。Lexile®指数を使うことで、適切な本や記事を選ぶ参考になります。

  2. Growth Comparison Period:成長スコア(Growth)や予測スコア(Projection)を算出するための比較期間。

  3. Term/Year:テストを受けた時期と年度(FA=秋、SP=春、WI=冬、SU=夏)

  4. Grade:テストを受けた当時のお子様の学年。

  5. RIT:中央の値が実際のRITスコアで、その前後の数値は標準誤差を含んだ範囲。再テストした場合でもこの範囲に収まる可能性が高いことを意味します。例:RITスコア214(範囲:211〜217)→ 中心スコアは214、±3ポイントの標準誤差。

  6. RIT Growth:比較期間中にスコアがどれだけ伸びたか(差分)を示します。

  7. Growth Projection:同じ条件の生徒の平均的な成長量。NWEAのノームスタディに基づきます。

  8. Percentile Range:中央の数値は全国の中での順位(パーセンタイル)。その前後の数値は、誤差を含めた範囲です。

  9. Non-growth Tests:成長評価には使用されない参考テスト。灰色の斜体で表示されます。

Family Reportの見方

Family Reportは、保護者向けによりシンプルかつ見やすく構成されたレポートです。

  1. Achievement(達成度)

このグラフは、お子さまの現在の学力レベル(Achievement)を示しています。スコアは「RITスコア」で表されており、100〜320のスケールで測定されます。グラフでは、実線が「お子さまのスコア」点線が「同学年・同時期の全国平均」を示しています。

この例では、ChristopherくんのRITスコアは198で、50パーセンタイルに位置しています。これは、全国の同学年の50%以上の生徒よりも高い成績を意味します。


  1. Growth(成長度)とProjections(将来予測)

Growthのセクションでは、過去のスコアとの比較から、お子さまがどれだけ成長したかが示されます。たとえば、Readingで65パーセンタイルという結果であれば、「全国の同学年の65%の生徒よりも多く成長している」という意味になります。


その下にある "Christopher is likely to be..." などの文は Projections(将来予測) に関する内容です。ここでは、次回のMAPテストの予測スコアや、他の評価基準との比較(例:州統一テストや大学入試)などが表示されます。よく使われる表現例には以下のようなものがあります:

  • Below Basic(基準未満)

  • Basic(基礎)

  • Proficient(標準)

  • Advanced(上位)

  • On Track / Not On Track(順調・非順調)

中高生の場合、ACTやSATのスコア予測が表示されることもあります。


  1. Questions(先生に聞ける質問例)

レポートの最後には、保護者が先生に尋ねることができる質問例が記載されています。 例としては以下のようなものがあります:

  • 学校で先生が使っている学習の進め方や指導法で、家庭でも取り入れられるものはありますか?

  • お子さまは、特定の分野で追加のサポートが必要でしょうか?

  • 家庭でお子さまの学力向上をサポートするには、どのような方法がありますか?

  • 教室では、どのようにお子さまの学習の進捗を評価していますか?

  • 次にお子さまの進捗が測定されるのはいつですか? その結果はいつ知ることができますか?

  • お子さまの現在の学力は、学年の期待水準と比べてどうですか?

  • お子さまが引き続き成長したり、学年の基準を達成するために、これからどのような内容に取り組んでいきますか?


補足:AchievementとGrowthの違い

MAPテストでは、Achievement(達成度)=今の実力Growth(成長度)=どれだけ伸びたかをそれぞれ示します。Achievementが高くても、Growthが低く出ることはよくあります。


たとえば、すでにRITスコアが高い子は、次に伸びる余地が少ないため、成長率が小さく見えることがあります。これは「成績が落ちた」わけではなく、高成績者にとっては自然な現象です。逆に、スコアが平均以下の子ほど、大きく成長してGrowthが高く出ることもあります。


ポイント:AchievementとGrowthは別物。両方を一緒に見ることが大切です。

よくある質問(FAQ)

  1. パーセンタイルとは何を意味していますか?

パーセンタイルは、同学年・同時期の全国の生徒と比べた順位を示します。 例:60パーセンタイル=全国の40%の生徒より高いスコア。


  1. RITスコアの“良し悪し”は何で判断すればいいですか?

RITスコア自体には「良い・悪い」の絶対基準はありません。 重要なのは、前回よりどれだけ成長したか(Growth)です。


  1. うちの子のスコアは平均より上だけど、成長(Growth)が低いのはなぜ?

すでに高スコアの子は「伸びしろ」が小さくなるため、Growthが低く出ることがあります。 これは正常な現象で、決して悪いことではありません。


  1. AchievementとGrowth、どっちを重視すべき?

両方大切です。Achievementは「今どれくらいできているか」、Growthは「どれだけ伸びたか」を示します。 2つをセットで見ることで、より正確な学習状況がわかります。


  1. Projections(将来予測)は本当に当たりますか?

Projectionsは「過去の伸び」から将来のスコアを推測したものです。 目安としては有効ですが、日々の学習習慣やサポートによって十分に変わります。


  1. 学校ではどうやってこのスコアを使っているの?

学校ではMAPスコアをもとに、学力の偏りや理解の浅い領域を分析し、授業や支援の方針を調整しています。

まとめ

MAPテストは、単なる点数ではなく「学力の現在地」と「これからの成長」を見るためのツールです。RITスコア、パーセンタイル、Growthの各指標を正しく理解することで、お子さまの学習をより効果的にサポートできます。成績を比較するだけでなく、「どれだけ伸びているか」に注目することが、これからの学びの第一歩となります。レポートを活用し、先生と連携しながら、お子さまの成長を見守っていきましょう。


EGCISでは、インターナショナルスクール受験に精通した経験豊富な講師陣が、お子さま一人ひとりの性格や学習スタイルに合わせた個別指導を行っています。楽しく、そして自信を持って本番に臨めるよう、しっかりとサポートいたします。MAP対策にお悩みの方は、ぜひ一度EGCISにご相談ください。


 
 
 

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