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国際バカロレア(IB)ミドル・イヤーズ・プログラム(MYP)完全ガイド

  • 執筆者の写真: egcisjp
    egcisjp
  • 2 日前
  • 読了時間: 6分

IB(国際バカロレア)とは?

IB(国際バカロレア:International Baccalaureate)は、1968年にスイスで設立された国際的な教育プログラムです。世界中の大学進学やグローバル社会での活躍に必要なスキルを育てることを目的に、探究的学習・多角的視点・批判的思考を重視したカリキュラムが設計されています。


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IB MYPとは?

IB MYP(International Baccalaureate Middle Years Programme)は、12歳から15歳までの生徒を対象とした国際バカロレア(IB)の教育プログラムです。


IBカリキュラムの一環として、2年間のIBディプロマプログラム(IBDP)へ備えるための基礎を築きます。1994年に導入され、127か国の1,859校で実施されています。20年以上の発展を経て、2014年には全面的に見直され、再構築されました。


IB MYPのカリキュラム構成


8つの教科群

MYPカリキュラムは以下の8つの教科群で構成されています:

  1. 言語習得(Language Acquisition)

  2. 言語と文学(Language and Literature)

  3. 個人と社会(Individuals and Societies)

  4. 科学(Sciences)

  5. 数学(Mathematics)

  6. 芸術(Arts)

  7. 体育と健康教育(Physical and Health Education)

  8. デザイン(Design)


各教科群には、1学年あたり最低50時間の授業が必要です。第4・5学年では、8教科群のうち6教科を選択でき、ローカルニーズや生徒の学習ニーズに合わせて柔軟性が持たせられています。また、学際的学習(Interdisciplinary Learning)として、毎年少なくとも2つの教科群を組み合わせたユニットを実施し、異なる視点や知識を統合して深い理解を促します。


MYPでは、教科の知識だけでなく「学び方」を重視し、どの教科でも使えるATLスキル(思考力・コミュ力・自己管理力)を育てます。また、キーコンセプトと関連コンセプトで学びの大枠と専門的な理解を深め、グローバルコンテクストを通じて世界や多文化の視点から問題を考えます。


ATL(Approaches to Learning)スキルの詳細

  • Thinking Skills(思考スキル):批判的思考、創造的思考、問題解決能力

  • Research Skills(リサーチスキル):情報リテラシー、メディアリテラシー

  • Social Skills(社会的スキル):協働、紛争解決

  • Communication Skills(コミュニケーションスキル):口頭、非言語、デジタルコミュニケーション

  • Self-Management Skills(自己管理スキル):組織力、時間管理、マインドフルネス


キーコンセプトと関連コンセプト

  • キーコンセプト: 学習の核となる広範な概念で、全教科群で共通して探究されるもの(例:変化、アイデンティティ、システム、関係性)

  • 関連コンセプト: 各教科でより具体的かつ専門的に扱う概念(例:科学では「構造」、言語では「視点」)


グローバルコンテクスト

  • Identities and Relationships(アイデンティティと関係性):個人と社会のアイデンティティを理解する

  • Orientation in Space and Time(時空の方向性):歴史的・地理的文脈の理解

  • Personal and Cultural Expression(個人と文化の表現):創造性や文化の探求

  • Scientific and Technical Innovation(科学技術の革新):科学技術の影響を調査

  • Globalization and Sustainability(グローバリゼーションと持続可能性):世界的な相互依存の理解

  • Fairness and Development(公平性と発展):社会的公正と倫理の探究


長期プロジェクト

MYPの生徒は、自分が学びたいことを決め、すでに知っていることを整理し、プロジェクトを完成させるために必要なことを調べて、提案書や評価基準を作成する長期プロジェクトに取り組みます。このプロジェクトには、コミュニティープロジェクトパーソナルプロジェクトの2種類があります。


どの学年でMYPを実施するかによって、コミュニティープロジェクトのみを行う学校、パーソナルプロジェクトのみを行う学校、あるいは両方を実施する学校もあります。


コミュニティープロジェクト(Community Project)

MYPの第3年次または第4年次では、「コミュニティープロジェクト」に取り組みます。コミュニティープロジェクトは「地域社会と奉仕活動」に焦点を当てており、生徒が学校のある地域のニーズを理解し、サービスラーニング(奉仕活動を通じた学び)を通して、そのニーズに対応していくことを促します。プロジェクトは個人、もしくは最大3人までのグループで行います。


パーソナルプロジェクト(Personal Project)

MYPの最終学年の生徒は、個人的な興味のある分野について長期間にわたり探究します。パーソナルプロジェクトでは、自己管理、リサーチ、コミュニケーション、批判的・創造的思考、協働などのアプローチ・トゥ・ラーニング(ATL)スキルを正式に評価します。


プロジェクトは、以下の3つの要素から成り立っています。

  • プロセス:アイデア、評価基準、進捗状況、課題、計画、調査、解決策の検討などの過程

  • 成果物または結果:生徒が目指した、形あるいは形のない成果物の証拠

  • 報告書:プロジェクトの過程とその影響を評価基準に沿ってまとめた報告書。報告書では、プロジェクト作成の過程や学びへの影響について記述します。


報告書は担当教員によって評価され、IB本部による外部審査(モデレーション)も行われ、世界共通の基準で成績が決定されます。各プロジェクトには最終的な達成評価が与えられます。


評価と成績

MYPの評価は、学校内での評価と外部評価の両方が使われます。

  • 学校内評価:各教科の教師が作成し、評価基準に基づいて採点する課題によって行われます。

  • 外部評価:MYP最終学年の生徒は、パーソナルプロジェクトを独立して作成し、IBが外部評価を行い認定します。


また、学校はプログラムの他の要素についても任意で外部評価(eAssessment)に登録でき、一定の基準を満たせば国際的に認められた修了証を得ることができます。


評価は、各教科の4つの評価基準(A, B, C, D)に基づき、それぞれの基準に0〜8のレベル記述があります。4つの基準の合計点から7段階評価に換算され、1が最高評価、7が最低評価となります。


日本国内のIB MYP認定校

2024年12月31日現在、日本にはMYP認定校が40校、候補校が17校あります。主な認定校には以下の学校があります。

  • 清泉インターナショナルスクール

  • シナガワインターナショナルスクール

  • 京都インターナショナルスクール

  • アブロード・インターナショナルスクール大阪


詳しくは、日本国内のIB(国際バカロレア)認定校一覧はこちら


IB MYPに挑戦するなら、EGCISが全力でサポートします!

IB MYPは、世界的に評価される教育プログラムです。単に知識を詰め込むだけでなく、自ら考え、表現し、協働しながら問題を解決する力を育てます。これらのスキルは、高校以降の学習や将来のキャリアに向けた大切な土台となります。


EGCISでは、IB MYPに挑戦したい方や現在履修中の生徒を対象に、基礎学力の強化から課題のサポート、試験対策、進捗管理まで幅広く支援しています。難しいと感じることも多いMYPですが、一人ひとりに合った指導で安心して学べる環境を提供しています。



 
 
 

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