MAP Growth K–2 テスト完全ガイド：幼児・小1・小2の成功を支えるすべて
- egcisjp
- 6月12日
- 読了時間: 7分
NWEA によって開発された MAP Growth K–2 テスト は、幼児期〜小学校低学年の学習進捗を、個々のレベルに合わせて測定する強力なアセスメントです。幼稚園生を対象にしたご家庭のサポートや、教育者として児童を導く際にも役立つ、テストの構成やスコアリング、各科目の内容、対策の方法まで網羅したガイドです。
MAP Growth K–2 テストとは？
MAP Growth（Measures of Academic Progress）は、幼稚園～2年生を対象とした コンピュータを使って行うアセスメントで、 国語（Reading） と 算数（Mathematics） の基礎スキルを測定するために設計された、3つの構成要素からなる評価システムです：
Screening（スクリーニング）
Skills Checklists（スキルチェックリスト）
Growth（グロース）
このうち、Growth が中心となるアセスメントで、学力の成長を測定することが目的です。その他の2つ（Screening、Skills Checklists）は、年間を通じて基礎スキルを深掘りする補助的なアセスメントとして使用されます。
各構成要素の詳細
1. Screening（スクリーニング）
スクリーニングテストは、特に新入生や学習初期段階の児童（例：幼稚園児）の基礎スキルを測定するためのアセスメントです。
Early Literacy（初期リテラシー） [33問]
音韻認識（ライミング、音の操作）
視覚認識とフォニックス（文字と音の一致、文字認識）
印刷概念（ページの使い方、タイトル/著者の識別、単語数のカウントなど）
Early Numeracy（初期算数） [34問]
数の感覚（数え方、対応関係、数の大小）
計算（操作を使った計算、数での計算）
形式の特徴：
見た目はカラーイラストや音声つき。
操作中心（クリック、ドラッグ）で、4択形式の問題は少なめ。
RITスコアは付与されません：難易度の調整（適応型）はなく、あくまで「できる／できない」を把握するスクリーニングが目的です。
2. Skills Checklists（スキルチェックリスト）
スキルチェックリストは、教師の裁量で年間を通して何度でも実施でき、特定のスキルや概念に関する詳細な情報を提供します。
リーディング例：
音韻認識（ライミング、音の合成・分解）
フォニックス（文字と音の一致、スペリングパターン、語族）
語の意味、接頭辞・接尾辞
算数例：
数の感覚（数の読み・比較、10・100までの数の構成）
計算（具体物や数字を使った足し算・引き算・かけ算・わり算）
小数や分数の表現方法
形式の特徴：
子どもが自分で解く形式ではなく、主に教師が1対1で確認しながら記録。
コンピュータやタブレットを使って教師が観察結果をチェックボックスで記録するスタイル。
RITスコアは付与されません：「できる／できない」を細かく記録することで、スキル別の指導が可能になります。
3. Growth
MAP Growth K–2は、リーディングと算数の2科目で実施される主要な適応型アセスメントです。テストは子どものレベルに応じて難易度が自動調整されるため、個々の理解度や学力成長を正確に把握することができます。年に最大4回（秋・冬・春・夏）実施可能で、RITスケールを使って学年を超えた成長の追跡ができます。
形式の特徴：
各科目43問（＋採点に含まれないフィールドテスト問題）
Lexile®（読解力）やRITスケール（学力成長指標）に基づいたデータ取得が可能
カラーイラストと音声付きの4択形式
MAP Growth K-2 リーディングセクション：出題分野と例題
Readingセクションは約43問で、以下の主要分野（CCSS 2010）から出題されます。
Foundational Skills
Phonics and Word Recognition （文字と音の対応、単語の認識） |
Which word starts with the same sound as "dog"? |
A. Cat B. Duck C. Pig D. Log |
正解 -> B |
Phonological Awareness（音の認識、ライミング、音節） |
Which word rhymes with "bat"? |
A. Rat B. Box C. Book D. Cap |
正解 -> A |
Print Concepts （本の構造や読み方の基本） |
Where do you start reading? |
A. Bottom of the page B. Top left C. Top right D. Middle of the page |
正解 -> B |
Language and Writing
Capitalize, Spell, Punctuate（ 大文字・つづり・句読点の理解） |
Which sentence is written correctly? |
A. where is the cat? B. Where is the cat? C. where Is the cat? D. where is the Cat? |
正解 -> B |
Grammar and Usage （動詞の時制、主語と述語の一致など） |
Which word fits? "He ___ to the park." |
A. go B. going C. went D. run |
正解 -> C |
Writing Purposes: Plan, Develop, Edit （文章の目的に応じて書く、編集する） |
What do you do after writing a story? |
A. Start over B. Read and fix mistakes C. Close the book D. Write your name again |
正解 -> B |
Literature and Informational Text
Informational Text: Key Ideas and Structure（情報文の主旨、要点、構造） |
What is the story mostly about? "The sun gives us light and keeps us warm." |
A. The moon B. The sun C. The stars D. The clouds |
正解 -> B |
Literature: Key Ideas and Craft（物語の要点、登場人物、順序） |
Who is the main character? "Tommy went to the zoo and saw lions, bears, and monkeys." |
A. Tommy B. Lions C. The zoo D. Monkeys |
正解 -> A |
Vocabulary Use and Functions
Context Clues and References（文脈から単語の意味を推測） |
What does “tiny” mean in this sentence: “The tiny mouse ran fast”? |
A. Big B. Small C. Loud D. Tall |
正解 -> B |
Vocabulary Acquisition and Use（語彙の学習と使い方） |
Which word is a verb? |
A. Jump B. Chair C. Book D. Dog |
正解 -> A |
MAP Growth K-2 算数セクション：出題分野と例題
Mathセクションも約43問で、以下の主要分野（CCSS 2010 V2）から出題されます。
Operations and Algebraic Thinking
Represent and Solve Problems（問題を式に表し、解く） |
Tom has 5 balls. He gets 2 more. How many does he have? |
A.6 B.7 C.8 D.9 |
正解 -> B |
Properties of Operations （加法と乗法の性質を理解） |
What does 3 + 2 equal? |
A. 4 B. 5 C. 6 D. 3 |
正解 -> B |
Number and Operations
Place Value, Counting, and Cardinality（数の読み・順序・大きさ） |
Which number comes after 9? |
A. 10 B. 8 C. 11 D. 7 |
正解 -> A |
Base Ten and Fractions （10進法の理解、小数・分数） |
Which shows half? |
 |
正解 -> D |
Measurement and Data
Measurement （長さ・時間・重さを比較） |
Which is the longest object? |
A. Eraser B. Pencil C. Crayon D. Paperclip |
正解 -> B |
Represent and Interpret Data （データを読み、簡単なグラフを解釈） |
Which fruit do most kids like? |
 |
A. Apple B. Banana C. Grape |
正解 -> A |
Geometry
Reason with Shapes and Their Attributes （形の認識と分類） |
Which shape is a triangle? |
A. ◼️ B. 🔺 C. 🔵 D. 🟥 |
正解 -> B |
MAP Growth K-2: RITスケールとは？
MAP では Rasch 固有単位（RIT）スケール を使用し、学年を超えて一貫した測定が可能です。
特徴まとめ：
学年に依存しない：RIT は学年とは関係なく、知識やスキルの難易度を数値化するものです。
対等比較が可能：たとえば「RIT 170」の子どもが幼稚園生でも、小1でも、小2でも、「同じ難易度の問題を 50％程度正解できる力がある」と評価されます。
縦の成長が見える：同じスケールで測るため、年を追ってのスコア上昇が「どれだけ学力が伸びたか」を明確に示します。
具体例：幼稚園〜小学校低学年のRITスコア目安
学年 | Reading RITスコア | Math RITスコア |
幼稚園（K） | 約110〜160 | 約110〜160 |
小1 | 約130〜180 | 約130〜180 |
小2 | 約150〜200 | 約150〜200 |
準備方法ガイド
MAP Growth テストの準備は、お子さまの年齢や学びのスタイルに合わせることで、楽しくストレスの少ないものにすることができます。以下は、幼稚園から小学2年生までのお子さま向けの効果的な準備方法です。
短く集中できる学習時間を作る：
10〜15分の短いセッションで1つのスキルに集中させましょう。ゲームやクイズを使うと楽しく続けられます。
遊びながら自然に学ばせる ：
料理で材料を数えたり、絵本を読んで登場人物やお話の流れを話すことで、算数や読解力を日常の中で育てましょう。
生活習慣を整える（睡眠・食事・外遊び）：
集中力と学習意欲は健康な体から。しっかり遊ぶ時間も学びの一部です。
プレッシャーをかけず、努力をしっかりほめる ：
点数ではなく「できるようになったこと」や「がんばったこと」を認めてあげましょう。
MAP公式Practice Packで練習する ：
本番形式の問題集・模擬テストで、出題スタイルに慣れながら弱点強化ができます。
苦手分野にしぼって練習
テスト形式に慣れて自信アップ
解説付きで理解が深まる
※NWEA公式サイトから入手可能です： https://studentresources.nwea.org/app/k_two/k_to_two.html
EGCISの個別指導で自信をつける ：
MAP対策やインター受験に特化した経験豊富な先生が、年齢や性格に合わせた楽しく効果的なレッスンを行います。
インター受験経験のある講師が担当
子どものペースに合わせた指導
楽しみながら実力アップ＆安心して本番へ！
終わりに
MAP Growth K–2 テストは幼稚園から小2までの学力成長を測る重要なアセスメントです。ご家庭での短時間学習や遊びを取り入れたサポートが効果的で、NWEA公式のPractice Packでテスト形式に慣れて苦手を克服できます。さらに、EGCISではインター受験経験豊富な講師が子どものペースや性格に合わせた個別指導を行い、楽しく自信を持って本番に臨めるよう支援します。対策に迷ったらぜひEGCISにご相談ください。
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