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静岡聖光学院がケンブリッジ国際教育認定校に|寮生活をしながら学べる「インターナショナルコース」を2027年4月新設

はじめに

帰国生や、プリスクール卒園後も英語学童・英語スクールで英語力を維持してきたご家庭にとって、「小学校卒業後、その英語力をどう伸ばすか」は大きな悩みどころです。インターナショナルスクールの中等部へ進むべきか、国際コースのある私立中学校を受験すべきか——選択肢の間で迷われる保護者の方も多いのではないでしょうか。

そんな中、2026年9月、静岡県の男子進学校である静岡聖光学院中学校・高等学校(以下、静岡聖光)が、英国発祥の国際教育プログラム「ケンブリッジ国際教育」の認定校になったことを発表し、2027年4月から英語で主要教科を学ぶ「インターナショナルコース」を新設することが明らかになりました。本記事では、この発表の内容を整理しながら、どのようなご家庭にとって選択肢となり得るのかを解説します。

静岡聖光学院とは

静岡聖光学院は、静岡県静岡市に所在する中高一貫の男子校です。カトリック系の男子進学校として知られ、寮を併設している点が大きな特徴です。静岡県内の生徒だけでなく、首都圏や全国、さらには海外からの帰国生も、寮生活を送りながら通学できる体制が整っています。

すでに2020年から、英国のケンブリッジ国際認定を受けたオンラインインターナショナルスクールと提携し、A Levelプログラムの提供を行ってきた実績があります。今回、静岡聖光自体がケンブリッジ国際教育の認定校となったことで、外部提携に頼らず、校内で一貫した英語教育・資格試験の体制を整えられるようになります。

ケンブリッジ国際教育認定校とは何か

「ケンブリッジ国際教育(Cambridge International Education)」は、英国ケンブリッジ大学系列の教育機関が展開する、世界共通の国際教育カリキュラムです。中等教育段階から、最終的には大学入学資格として世界的に認められている「A Level」の取得までを一貫して支援する枠組みとなっています。

静岡聖光の認定は、静岡県内では初めて、かつ日本の学校教育法に基づく「一条校」の男子校としては国内で唯一の事例とされています。認定校になったことで、静岡聖光の教員がケンブリッジの定めるカリキュラムに沿った授業を行い、校内でケンブリッジの資格試験を実施できる体制が整います。

インターナショナルコースの新設(2027年4月〜)

2027年度の中学入学生から、静岡聖光は既存の「アカデミックコース」に加えて、新たに「インターナショナルコース」を設置します。このインターナショナルコースはさらに、英語力や希望する進路に応じて「Standard」と「Advanced」の2つのクラスに分かれる仕組みです。

一律に全員へ同じ英語教育を課すのではなく、入学時点の英語力に応じて異なるスタート地点を用意し、そこから段階的に英語で学ぶ範囲を広げていく設計になっている点が特徴です。

Standardクラス:英語を「学ぶ」ことから「学びに使う」段階へ

Standardクラスは、これから本格的に英語力を伸ばしていきたい生徒から、プリスクールや英語学童等を通じて一定の英語力を身につけてきた生徒までを主な対象としています。

週8時間の英語授業をベースに、英語力の伸びに応じて、英語以外の教科も少しずつ英語で学べるようになっていく仕組みです。最初からすべての教科を英語で学ぶわけではなく、「英語を学ぶ」段階から「英語で学ぶ」段階へと、生徒一人ひとりのペースに合わせて移行していくイメージです。学校側はこの仕組みを「個別最適型イマージョンシステム」と呼んでいます。

一般の小学校に通いながら、放課後の英語学童・英語スクールで英語力を維持してきたご家庭にとっては、比較的入りやすいコース設計と言えるでしょう。日本語での教科学習を土台にしながら、英語で学ぶ科目を徐々に増やしていける点が安心材料になりそうです。

Advancedクラス:帰国生・インター経験者向けの英語イマージョン

Advancedクラスは、海外からの帰国生や、国内外のインターナショナルスクールで学んできた生徒など、入学時点ですでに高い英語力を備えている生徒を主な対象としています。

国語と実技教科を除き、主要教科や探究的な学習活動を原則として英語で行うのが特徴です。授業を英語で「聞く」だけでなく、英語で考え、議論し、レポートを作成するところまで踏み込みます。

ケンブリッジ国際教育の中核科目の一つである「Global Perspectives」も導入されます。これは、一つの社会的なテーマについて「自分」「地域・国」「世界」という異なるスケールの視点から考察し、情報の信頼性を吟味しながら自分なりの意見をまとめ、プレゼンテーションや論文にまとめていく科目です。

また、日本語を母語としない生徒や、海外生活が長く日本語での教科学習経験が少ない帰国生向けに、「Japanese as a Second Language(JSL)」も用意される予定です。海外のインターナショナルスクールで学んできた生徒が、帰国後も英語による教科学習を継続しながら、並行して日本語力を伸ばしていける設計になっています。

寮生活という選択肢:子どもだけ先に帰国するご家庭にも

静岡聖光の大きな特徴の一つが、寮を併設している点です。海外駐在家庭では、子どもの進学時期と保護者の帰任時期が必ずしも一致しません。子どもの受験・進学に合わせて母子だけが先に帰国するケースもあれば、保護者はしばらく海外に残り、子どもだけを先に日本へ帰国させたいと考えるご家庭もあります。

しかし、寮を持ち、帰国生を受け入れ、なおかつ英語で教科を学べる男子校というのは、選択肢としてかなり限られているのが実情です。静岡聖光では、そうしたご家庭でも、子どもが寮生活を送りながら中高一貫教育を継続できる体制が整っています。

寮生活は単に「遠方から通える」という利便性だけでなく、身の回りのことを自分でこなし、他の生徒との共同生活を通じて自立心を育むという教育的な意味合いも持っています。海外駐在家庭や教育移住からの帰国を検討されているご家庭にとっては、進学先と生活面の両方を同時に考えられる学校の一つになりそうです。

高校からの進路:A LevelかIB DPか

高校からのA Level取得

中学からケンブリッジ国際教育のカリキュラムで学んだ生徒は、高校段階で「Cambridge International AS & A Level」の取得を目指すことができます。

A Levelは、英国をはじめとした世界各国の大学出願で広く用いられている国際資格です。中学から英語で教科を学び、高校でA Levelに進むという、海外大学進学までを見据えた6年間の一貫した流れが校内に用意されることになります。

同時に、静岡聖光は学校教育法上の一条校であるため、日本の高校卒業資格も並行して取得できます。そのため、海外大学だけでなく、国内の国公立・私立大学、さらには英語で学位を取得できる国内の大学プログラムまで、進路の選択肢を早期に一本化する必要がない点も特徴です。

セント・メリーズとの提携による、もう一つの進路:IB DP

もう一つの注目ポイントが、東京都世田谷区にある男子インターナショナルスクール、セント・メリーズ・インターナショナル・スクール(以下、セント・メリーズ)との教育提携です。セント・メリーズは日本国内で唯一の男子インターナショナルスクールとして、国際バカロレア(IB)の一貫教育を行っており、高校段階ではIBディプロマ・プログラム(DP)を提供しています。

今回の提携により、静岡聖光の生徒が高校進学のタイミングでセント・メリーズに転じ、IB DPを学ぶという進路も選べるようになります。つまり、中学時代は静岡聖光の寮で生活しながら英語力・日本語力・教科学力を伸ばし、高校からは「静岡聖光でA Levelを継続する」か「セント・メリーズに移りIB DPを学ぶ」かを、本人の成長度合いや得意科目、志望する大学・国に応じて選べる仕組みです。

一条校とインターナショナルスクールが、ここまで具体的に進路を接続する事例は国内でも珍しく、静岡市と世田谷区という距離の離れた男子校同士の連携という点でも異色の取り組みといえます。

どんなご家庭にとって検討する価値があるか

今回の取り組みは、特に以下のようなご家庭にとって検討する価値がありそうです。

  • プリスクール卒園後も、英語学童・英語スクール等で英語力を維持・向上させてきたご家庭 英語で教科を学べる、日本の学校教育法上の一条校を探しているご家庭
  • インターナショナルスクールへの進学と、国際系私立中学校への進学の間で迷っているご家庭
  • 海外のインターナショナルスクールから日本への帰国を控えているご家庭 保護者は海外に残り、お子さんだけを先に帰国させたいと考えているご家庭 寮生活を送りながら、海外大学進学を目指したいご家庭
  • 高校段階で、A LevelとIB DPのどちらを選ぶか、選択肢を残しておきたいご家庭
  • 国内大学・海外大学の両方を進路の候補として残しておきたいご家庭

これまで、高い英語力を持つ男子が中学受験を検討する場合の選択肢は、首都圏の国際系私立中学校やインターナショナルスクールが中心でした。寮を持つ地方の一条校がケンブリッジ国際教育を導入し、さらに高校からIBスクールへの進路もつながるという今回の取り組みは、国際系中学受験・帰国生受験における新しい選択肢の一つとして注目されます。

まとめ

静岡聖光学院のケンブリッジ国際教育認定と、インターナショナルコースの新設は、「寮」「男子校」「A Level・IB」という3つの要素を組み合わせた、これまであまり例のない取り組みです。英語力に応じたStandard/Advancedの2クラス制により、英語学童経験者から帰国生・インター経験者まで、幅広い英語レベルの生徒を受け入れる設計になっている点も特徴的です。

インターナショナルスクールへの進学、国際系私立中学校への進学、そして今回のような新しい選択肢まで、情報が増えるほど比較検討は複雑になりがちです。EGCISでは、インターナショナルスクール受験に特化した専門塾として、お子さんの英語力や将来の進路希望に合わせた学校選びのご相談も承っております。進路選択にお悩みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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