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モンテッソーリ・スクール・オブ・トウキョウ(MST)徹底解説|概要・カリキュラム・学費まで完全ガイド

はじめに

東京都心でモンテッソーリ教育を受けられるインターナショナルスクールとして知られているのが、モンテッソーリ・スクール・オブ・トウキョウ(The Montessori School of Tokyo、以下MST)です。港区南麻布、広尾・麻布十番エリアにキャンパスを構え、1歳半の乳幼児から思春期の生徒までが、モンテッソーリ教育の考え方にもとづいて学んでいます。

MSTは国際モンテッソーリ協議会(IMC)の認定校であり、国際モンテッソーリ協会(AMI)の教育とも緊密に連携しています。「学びは競争ではなく、すばらしい旅である」という考え方のもと、子ども一人ひとりの発達段階に合わせた環境を用意しているのが特色です。

本記事では、MSTのカリキュラム、入学案内、学費、キャンパスに至るまで、公式サイト(montessorijapan.com)の情報をもとに詳しく解説します。

学校概要

MSTは2003年に正式に設立されました。前身となる「Sunshine Montessori School」と「Little People Montessori School」は1993年にさかのぼり、30年以上にわたって東京でモンテッソーリ教育を提供してきた歴史があります。2014年には日本で初めてとなる思春期(アドレセント)向けのモンテッソーリ・プログラムを開設し、2019年には新キャンパス「Grove」を開設しました。2020年からは、2004年にMSTに加わったJames Moore氏が学校長(Head of School)を務めています。

項目内容
学校名モンテッソーリ・スクール・オブ・トウキョウ(The Montessori School of Tokyo/MST)
種別インターナショナルスクール(モンテッソーリ教育)
設立2003年(前身校は1993年〜)
カリキュラムモンテッソーリ教育(AMIと緊密に連携)
対象年齢1歳半〜15歳(公式サイトの出願資格には15〜18歳のアドレセント・プログラムも掲載)
生徒数約230名(公式サイト「School History」より)
認定・加盟IMC(International Montessori Council)認定校(2023年に再認定)、JCIS(日本インターナショナルスクール協議会)加盟
所在地Forestキャンパス:〒106-0047 東京都港区南麻布3-5-13/Orchardキャンパス:〒106-0047 東京都港区南麻布2-1-18/Groveキャンパス:麻布十番駅(1番出口)から徒歩10分以内
最寄り駅東京メトロ日比谷線「広尾」駅、東京メトロ南北線・都営大江戸線「麻布十番」駅
公式サイトmontessorijapan.com

カリキュラム

MSTでは、子どもの発達段階に合わせて「準備された環境(Prepared Environment)」を整え、「自由と責任」のバランスのなかで子どもが自ら学ぶ力を育てます。クラスは異年齢で構成され、多くのクラスをAMIの資格を持つ教員が担当しています。公式サイトによると、管理職にもAMIディプロマを持つスタッフが多く、AMIの教員養成中の実習生を受け入れて見学や教育実習の場も提供しています。

Little People(インファント・コミュニティ/1歳半〜3歳)

最年少のプログラムでは、身の回りのことを自分でできるようになる「自立」を中心に、日常生活の動作や言葉の発達をていねいに支えます。

  • 日常生活の練習:植物の水やり、床のモップがけ、おやつの準備など、環境を整える活動
  • 身辺の自立:トイレの自立など、自分の身の回りのことを自分で行う力
  • 運動:全身を使う粗大運動と、手先を使う微細運動の発達
  • 言語:言葉の発達を促す活動
  • 社会性:あいさつや礼儀(Grace and Courtesy)を通じた人との関わり方

Sunshine(チルドレンズ・ハウス/3〜6歳)

チルドレンズ・ハウスでは、モンテッソーリ教具を用いて五つの領域を学びます。各クラスには日本語を話す教員がおり、日本の歌や文化に触れ、基本的な日本語表現を身につけます。適切な時期にはひらがなも導入されます。

  • 日常生活の練習:運動能力、自信、自立心、集中力を育て、クラスへの貢献を学ぶ
  • 感覚教育:視覚や聴覚など、一つの感覚に焦点を当てた教具で感覚を洗練させる
  • 言語:音(フォニックス)から始め、読み書きへと発展
  • 算数:暗記ではなく、具体的な教具を使って数・形・計算を理解
  • 文化:地理、歴史、科学、美術、音楽を具体物を通して学ぶ(さまざまな国籍の家庭の協力も)

Elementary(エレメンタリー/6〜12歳)

エレメンタリーでは「コズミック教育(Cosmic Education)」と呼ばれる、宇宙の歴史から人類の歴史までを物語やタイムライン、実験などを通して学ぶ教科横断型のカリキュラムが展開されます。6〜9歳のLower Elementaryと9〜12歳のUpper Elementaryに分かれ、それぞれ3年間を同じクラスで過ごします。

  • 1日の流れ:午前は約3時間のワークサイクル(少人数レッスン、自由選択の活動、音楽練習、係活動)、午後は短めのワークサイクル
  • 専科:週に1回の午後に美術・音楽・体育
  • 学習内容:算数、幾何、言語、読み書き、地理、生物、地質など
  • Lower Elementary(6〜9歳):地球の成り立ちや生命の進化、モンテッソーリ教具による位取り・分数・掛け算などを学び、調べた内容をクラスで発表
  • Upper Elementary(9〜12歳):政治、経済、ブラックホール、日本史などへと関心を広げ、読書会、生徒会、サイエンスフェア、料理、ペットの世話、菜園活動などに取り組む

Middle School(アドレセント・プログラム/12〜15歳)

ミドルスクールでは、子どもから大人への移行期にある生徒たちが、セミナーやディベート、地域とつながる実践的なプロジェクトを通して学びます。

  • 主要教科:数学、理科、人文科学
  • 実践的な活動:家具づくり、昼食の調理、地域のフードバンクでのボランティア、音楽や芸術
  • Honesty Shop:Groveの屋上菜園で育てた野菜を販売するプロジェクト
  • Odyssey(オデッセイ):年2回の宿泊研修。自立心、レジリエンス、協働を育むことが目的で、最近では伊豆大島での7日間の研修(テクノロジーなし)が実施されました

入学案内

MSTの出願は、書類審査、子どもの体験(Student Visit)、保護者面接というステップで進められます。出願はバッチ(期ごと)で処理され、提出期限と選考期限が設けられています。

出願の流れ(東京在住の場合)

  • 出願書類の提出:出願書類と出願料(30,000円)を提出。在籍校がある場合は成績表と推薦状も提出(英語以外の書類は原本と翻訳が必要)
  • 書類審査:出願書類、成績表、推薦状をもとに審査
  • 審査結果の通知:通過した家庭は保護者面接と体験(Student Visit)に招待される。ただし、すぐに招待されるとは限らず、空き状況に応じてデータベースで待機となる場合もある
  • Student Visit:子どもがMSTの教員とともに教室で過ごす。Little People志願者は、年齢によって延期となり暫定的な合格が出される場合もある
  • 保護者面接:アドミッションチームとの面接
  • 結果通知:入学可否の連絡

東京以外に在住の場合

海外など東京以外に住んでいる場合は、保護者面接をビデオ会議で行い、暫定的な入学許可(Provisional Acceptance)を受けます。東京へ転居後にStudent Visitを行い、最終的な入学許可が出されます。暫定入学は、主にほかのモンテッソーリ校からの転入生が対象とされています。

出願資格・英語力について

  • 保護者の英語力:学校からの連絡は英語で行われるため、保護者の少なくとも1人が英語のネイティブスピーカーまたは流暢に話せることが求められる
  • 子どもの言語:クラスの過半数を英語のネイティブまたは流暢な子どもで構成することを目指しているが、ほかの言語を母語とする子どもも受け入れている
  • モンテッソーリ経験:モンテッソーリ教育の経験がある子どもは優先される
  • 居住要件:保護者または法定後見人と同居していることが条件(寮はなく、学生ビザのスポンサーも不可)
  • 国籍:国籍・人種・宗教を問わず受け入れ。日本国籍のみの家庭には、日本の義務教育制度についても考慮するよう案内されている

年齢の基準

年齢は入学年の8月31日時点で判断されます(第2学期からの入学は12月31日時点)。

年齢(8月31日時点)プログラム
1歳半Infant Community(Little People)
3〜5歳Children’s House(Sunshine)
6〜8歳Lower Elementary
9〜11歳Upper Elementary
12〜14歳12-15 Adolescent Program
15〜17歳15-18 Adolescent Program

学費(2026-27年度)

MSTの公式サイトには2026-27年度の学費ページが掲載されており、すべての費用が消費税込みと明記されています。ただし、プログラムごとの具体的な金額は本記事の執筆時点で確認できなかったため、最新の金額は公式サイトの「School Fees」ページまたは学校へのお問い合わせでご確認ください。

項目内容
出願料30,000円(出願時)
登録料(Registration Fee)入学許可時に1回のみ。返金不可
校舎整備費(Building Development Fee)入学許可時に1回のみ(Little Peopleを除く)。初登校日以降は返金不可
授業料プログラム別に設定(教材費・すべての校外学習を含む)
兄弟姉妹割引同時に在籍する3人目以降の授業料が10%割引
消費税すべての費用が税込

授業料に含まれるもの

  • 全プログラム:教材費、すべての校外学習
  • Lower Elementary:冬のアクティビティ・デー
  • Upper Elementary:毎年のキャンプと3日間のスキー旅行
  • Middle School:年間の宿泊研修、旅行、アウトドア活動(モンテッソーリ模擬国連など、宿泊や交通を伴う任意参加の行事は別途請求)

お支払いについて

授業料等は銀行振込が推奨されており、クレジットカードは出願料の支払いのみに利用できます。振込手数料は支払者負担です。なお、MSTは企業寄付制度(Corporate Contribution Plan)には参加していません。奨学金制度(MST Scholarship)も設けられています。

キャンパスと学校生活

MSTのキャンパスは港区南麻布にあり、ForestキャンパスとOrchardキャンパスは広尾駅・麻布十番駅(1番出口)のいずれからも徒歩10分以内です。2019年に開設されたGroveキャンパスは麻布十番駅(1番出口)から徒歩10分以内(広尾駅からは徒歩約20分)で、屋上菜園ではミドルスクールの生徒が野菜を育てています。公式サイトにはOrchardキャンパス(南麻布2-1-18)も掲載されています。

主な施設

  • ライブラリー:1万冊以上の蔵書を持ち、専任の司書が常駐
  • MST Garden(Forest Garden):2011年に開設された「自然の中の教室」。AMIの資格を持つ教員が常駐し、全年齢の子どもが利用
  • Grove屋上菜園:麻布十番を見渡す屋上の菜園。ミドルスクールの生徒が野菜を育て、Upper Elementaryの生徒などが昼食をとる場としても活用
  • アートスタジオ・音楽スタジオ:2014年にアートスタジオを開設。音楽スタジオや多目的室も完備
  • 体育:エレメンタリーとミドルスクールの生徒は、MSTバスで近隣の体育館に移動して毎週体育を実施

スクールバス

2026-27年度は、エレメンタリーとアドレセント・プログラムの全生徒がスクールバスを申し込めます(チルドレンズ・ハウスは教員の判断により利用可)。赤坂、虎ノ門、芝浦、品川方面を経由する朝のルートがあり、MSTの大人が運転手とともに同乗します。帰りのバスはなく、通常の下校方法で帰宅します。

まとめ

モンテッソーリ・スクール・オブ・トウキョウ(MST)は、1993年にさかのぼる歴史を持ち、南麻布のキャンパスで1歳半から思春期までの子どもたちにモンテッソーリ教育を提供するインターナショナルスクールです。IMCの認定を受け、AMIの資格を持つ教員による異年齢クラスや、コズミック教育、日本初の思春期向けプログラムなど、一貫したモンテッソーリの環境で学べる点が大きな特色です。子どもの自主性と自分のペースでの学びを大切にしたいご家庭にとって、魅力的な選択肢といえるでしょう。

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※アイキャッチ画像:有栖川宮記念公園(MST周辺)/写真 Daderot / Wikimedia Commons(CC0)

※本記事の情報は2026年10月時点のものです。最新情報は各校の公式サイトをご確認ください。

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