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早稲田大学 文化構想学部(CMS)JCulP 英語学位プログラムとは?出願・学費・カリキュラムを徹底解説

はじめに

早稲田大学は6つの学部で英語のみによる学位取得プログラム(EDP: English Degree Program)を提供しています。今回取り上げるのは早稲田大学 文化構想学部(School of Culture, Media and Society、以下CMS)が提供する「Global Studies in Japanese Cultures Program(JCulP)」です。

JCulPは、日本文化を英語で研究・発信できる人材の育成を目的とした、2017年度に開始された英語学位プログラムです。他の早稲田EDPと大きく異なる点として、日本の教育制度を経て入学する「Japan Students(日本人学生)」と、海外の教育制度を経て入学する「Overseas Students(海外学生)」が同じプログラム内で共に学ぶユニークな設計になっています。

なお、以前このプログラムについて「筑波大学との共同学位プログラム」という情報をいただきましたが、早稲田大学の公式サイトを確認した限りでは、そのような記載や筑波大学との共同学位プログラムに関する言及は一切見当たりませんでした。本記事は早稲田大学公式サイト(waseda.jp)に掲載されている情報のみに基づいて執筆しています。

1. 文化構想学部(CMS)とは

文化構想学部は2007年に設立された、早稲田大学の学部のひとつです。「21世紀プログラム」として6つの論系(Theoretical Configurations)を設置し、学際的な視点から文化・メディア・社会を横断的に学ぶことを教育理念としています。

項目内容
学部設立年2007年
授与される学位学士(文学) Bachelor of Arts in Literature
卒業必要単位数124単位
論系(Theoretical Configurations)数6

JCulPの学生は、この6論系のうち「Transcultural Studies(異文化・文化横断研究)」論系に所属することになります。

2. JCulP(Global Studies in Japanese Cultures Program)とは

JCulPは2017年度に開始された、文化構想学部の英語学位プログラムです。日本文化をグローバルな視点から研究し、その知見を英語で世界に発信できる人材の育成を目指しています。

JCulPの最大の特徴:

  • 日本人学生(Japan Students)15名、海外学生(Overseas Students)15名の合計30名程度を毎年受け入れ
  • 両者は同じ授業・ゼミで席を並べて学び、多角的な視点から日本文化を再考する
  • 海外学生に日本語能力は入学時点で不要(ただし入学後に必修で履修)
  • 日本人学生・海外学生ともに、英語での議論・プレゼンテーション・論文執筆能力を磨く
  • 早稲田大学が文部科学省から採択された「スーパーグローバル大学創成支援事業(Top Global University Project, Type A)」の一環として設置された「Global Japanese Studies」の枠組みの下にあり、コロンビア大学やUCLAなど海外の日本研究拠点と連携
  • 早稲田で日本研究の礎を築いた角田柳作(コロンビア大学で日本研究を確立し、ドナルド・キーンらを育てた人物)の伝統を受け継ぐプログラムと位置付けられている

3. 出願区分と入試スケジュール

JCulPは、教育背景によって「Japan Students」と「Overseas Students」の2つの出願区分に分かれており、入学時期・出願スケジュールも異なります。

Japan Students(日本の教育制度出身者)

項目内容
入学時期4月
募集人数15名
出願資格日本の教育制度に基づく高校の卒業(見込み)者
必要書類英語能力証明、成績証明書等、志望理由書(英語)

選考スケジュール:

  1. 出願期間:9月上旬
  2. 書類選考結果発表:11月下旬
  3. 面接:12月上旬
  4. 最終合格発表:12月下旬

Overseas Students(海外の教育制度出身者)

項目内容
入学時期9月
募集人数15名
出願資格日本以外の教育制度に基づく高校の卒業(見込み)者
必要書類英語能力証明、成績証明書、大学入学資格試験または標準テストのスコア、志望理由書(英語)

選考スケジュール:

  1. 出願期間:1月上旬〜2月上旬
  2. 面接(必要な場合)
  3. 合格発表:4月下旬

※2026年9月入学のOverseas Students向け出願期間は、早稲田大学英語学位プログラム全体の共通スケジュールとして「2026年1月8日10:00〜2026年2月10日17:00(日本時間)」と案内されていました。本記事執筆時点(2026年7月)ではこのサイクルはすでに終了しているため、あくまで次回サイクルの目安としてご覧ください。

英語能力証明について: TEAP、TEAP CBT、IELTS(Academic)、実用英語技能検定(英検)、TOEFL iBT、Cambridge English Qualification、GTEC CBTのいずれかが認められています。Overseas Studentsについては、英語を主要言語とする教育制度による大学入学資格試験・標準テスト(SAT、ACT、GCE A-Level、英語で実施されたIBなど)のスコアを提出する場合、英語能力証明の提出が免除されます。

4. カリキュラムの特徴

  • 卒業単位数: 124単位(Japan Studentsは少なくとも88単位を英語開講科目から取得する必要があり、残りは英語以外の言語で開講される科目でも履修可能)
  • Overseas Studentsは日本語科目を含め、卒業に必要なすべての単位を英語開講科目で満たすことが可能
  • クォーター制(四学期制)を採用
  • 2年次から「Advanced Seminars(論系専門ゼミ)」を履修
  • Japan Studentsは3年次から、Overseas Studentsは2年次後半から「Research Seminar(研究ゼミ)」を履修
  • 4年次にはゼミ論文(英語)を執筆
  • 文化構想学部と人文社会科学部で共有される「ブリッジ科目」(約1,000科目)や、全学対象のGlobal Education Center(GEC)科目も履修可能

Japan Students向けの英語力強化プログラム:

  • 1年次春・夏・秋・冬の各クォーターで「Academic Skills in English」を履修し、英語での学術スキル(読解・ライティング・ディスカッション・プレゼンテーション)を段階的に習得
  • 1年次夏クォーター後半〜夏休み期間中に、海外大学での「Summer Session」(4〜10週間程度の短期留学)に参加必須(最低6単位取得)

Overseas Students向けの日本語教育: 入学初年度から日本語科目の履修が始まり、卒業までに24単位以上の取得が必要です。

共通の「Intensive Studies(IS)」科目: 日本文化の基礎知識習得を目的とした科目群で、Japan Students・Overseas Studentsともに6科目(12単位)の履修が必須です。

5. 学費

早稲田大学の英語学位プログラムの学費は、全学共通のPDF資料に学部ごとの内訳が掲載されています。文化構想学部(CMS/JCulP)の場合は以下の通りです。

項目金額
入学金200,000円
授業料(年額)1,091,000円
図書費1,000円
学生健康保険互助組合費3,000円
初年度納入金合計1,295,000円
2〜4年次の年間学費(公式資料記載額)1,291,000円

※学費は前期・後期の年2回に分けて納入します。入学年度は入学金と前期分の学費を入学手続き時に納入する必要があります。

※図書費・学生団体費等の一部項目は、公式資料内で「AY2025(2025年度)の参考額であり、AY2026(2026年度)分は未確定」と注記されています。正確な金額は入学手続き案内で必ずご確認ください。

※Japan Studentsは、1年次に必修となる海外でのSummer Session(短期留学)参加のため、宿泊費等を含む追加費用が別途必要となります(渡航費は含まれません)。留学先によって金額は異なります。

6. 奨学金

JCulP独自の奨学金制度についての専用情報は公式サイトに明記されておらず、早稲田大学の学部生向け奨学金情報全般(Center for International Education, Waseda Universityのサイト)を参照する形になっています。

  • 早稲田大学が提供する奨学金は20種類以上、外部団体が提供する奨学金は100種類以上
  • すべて給付型(返済不要)
  • 入学前に決定する「特別奨学金」と、入学後に出願する奨学金の両方が存在
  • 国際学生の約40%が何らかの奨学金を受給
  • フルカバー(学費全額+生活費)のJASSO奨学金は大学院生のみが対象

7. 標準テストの合格者平均スコア

早稲田大学の公式統計資料によると、文化構想学部(CMS)の合格者平均スコアは以下の通りです(2025年発表データ)。

テスト平均スコア
SAT1410
ACT(Composite)33.0
IB(Diploma Program、予測点含む)36.3/42

8. 卒業後の進路

JCulPの卒業生は、英語で日本文化について発信できる能力を活かし、マスメディア、情報通信業界、国際機関、政府機関、NGO、商社、金融、観光業など幅広い分野で活躍が期待されています。文化構想学部全体では、卒業生の約10%がマスメディア業界に就職しているとのことです。

大学院進学については、日本国内外の大学院で日本文学・日本文化研究を継続する道も用意されており、コロンビア大学やUCLAなど、早稲田大学のスーパーグローバル大学創成支援事業(TGU Project)と関係の深い海外大学院への進学実績もあります。

おわりに

早稲田大学のJCulPは、日本文化を英語で研究・発信する力を養うユニークな英語学位プログラムです。日本人学生と海外学生が同じ教室で机を並べて学ぶという設計は、他の早稲田EDPにはあまり見られない特徴であり、多角的に日本文化を捉え直したいと考える受験生にとって魅力的な選択肢となるでしょう。

次回以降は、早稲田大学の残り2つの英語学位プログラム——基幹理工学部(数学科・情報通信学科)と創造理工学部(機械科学・社会環境工学)——についても、同様の形式で詳しく解説していく予定です。

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